母に最初に感じた違和感

母親が認知症を発症し、進行していく過程をお話します。

退院後の様子がおかしい・・・

私が第二子を妊娠中、母が入院しました。治療を終え、退院するまでに数ヶ月かかりました。母親への感情はさておき、入院ともなるとやはり心配だったので、お見舞いに行き、退院後も家に顔を出していました。その時に初めて母の行動に違和感を覚えます。

家事がなにやら危なっかしいのです。

・コンロの火はつけっぱなし

・水道の水は出しっぱなし

どちらもすぐに私が気付き、止めました。退院後の久々の家事にしても注意力なさすぎるな・・と。

この時母は60代半ば。認知症を発症するには早い気もするけど・・非常に嫌な予感がしました。

後から聞いた話ですが、退院後に認知症を発症する事は珍しくないんだそうです。

孫の名前が覚えられない

退院後に産まれた第二子。ですが孫の名前がどうしても覚えられないのです。

※そんなに個性的な名前ではありません。

何度教えてもアレンジして覚えてしまい、近所の人にも間違えた名前を教えていました。

季節に合った服装が難しくなる

この時は買い物など1人での外出はしていました。免許を元々持っていないので、家から歩いて行ける範囲のスーパーに行きます。この時たまたま、私がその周囲を運転していました。

母は、5月にも関わらず、分厚いダウンを来て歩いていました。

この光景を見た時はショックでした。今の季節感が分かってないんだな、と感じたからです。

体型が細いので、本当に寒かったのかもしれませんが、5月にダウンは異常な光景でした。

その服装で買い物に行くのですが、レジ袋が有料である事もすぐに忘れてしまうので、毎回お金を払って、ビニール袋に品物を入れて帰っていたそうです。

※このあたりで母を病院に連れて行き、認知症の薬の服用を始めています。

歩き慣れた場所で道に迷っている

家からは少し離れた場所で母を見かけました(私は運転中でした)

こんな所で何をしているんだろう?と心配になりました。ここに来るなら、目的は銀行かな?という場所にいましたが、銀行は既に通り過ぎていました。その先に行っても、母が用事があるような場所はありません。すぐに声をかけたかったのですが、運転中なのでそうも行かず。

すぐ引き返しましたが、歩くのが早く見失ってしまいました。認知症は進行していましたが、足腰はしっかりしているので歩くのが速いんです※これが余計に心配。どこまでも行ってしまいそうで。

あまりに見付からないので一旦家に戻ってみると、帰って来ていました(ホッ)

安心したのも束の間、家に電話がかかって来ます。

母が電話を取って話していたのですが、母は理解できずに適当に相槌を打っているのが分かりました。

電話を切った後に話を聞いてみると

「銀行から電話があったの。なんか来てほしいって言われたけど、よく分からなかったわ〜」

やはり母は銀行に立ち寄っていたようでした。

内容が分からなかったので、銀行に電話で事情を聞きました。通帳をATMに置き忘れていました。

つまり、銀行に用事があって行ったものの行き過ぎてしまい、なんとか折り返して行ったは良いが通帳を忘れて帰ってきたという。

たまたま私がいたから良かったものの、父は仕事でいないですし、母は電話があった事も忘れてしまうだろうしで、大変だったと思います。

今思えば、買い物に行かなくちゃ、銀行に行かなくちゃ、と思えている時点でまだ良いほうだったなぁと思います。今は買い物という概念も、銀行でお金を下ろす概念も消えてしまっています。

今1人で家を出てしまったら、母は帰ってこれない状態ですから。

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